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『おとなの親子』の生活調査2025

目次(INDEX)

PGF生命(プルデンシャル ジブラルタ ファイナンシャル生命保険株式会社、代表取締役社長 兼 CEO得丸 博充)は、2025年9月9日(火)~9月11日(木)の3日間、70歳以上の実の親がいる40~69歳の男女を対象に「『おとなの親子』の生活調査2025」をインターネットリサーチで実施し、有効サンプル2,000名の集計結果を公開しました。 (調査協力会社:ネットエイジア株式会社)
人生100年時代を迎え、成人後の親子関係もより長く続いていきます。このたびPGF生命は、内閣府が定めた「家族の日」(2025年11月16日(日))にちなみ、高齢の親がいる子どもに『おとなの親子』の生活について聞いたところ、多様な生活実態や生活意識が垣間見える結果となりました。

トピックス1  :おとなの親子の会話実態 大人になってから会話の内容は変わった?
大人になってから親と話す頻度が増えたこと 1位「健康・病気」2位「日常の出来事」3位「家族・親戚」
大人になってから親と話す頻度が減ったこと 1位「自身の悩み」2位「旅行・レジャー」「ファッション」

おとなの親子ではどのようなテーマが会話の中心となっているのでしょうか。
大人になってから、親と話す頻度が増えたことを聞いたところ、「健康・病気」が最も高くなりました。大人になるにつれ、共感できることが増えるほか、将来に備えて、親の健康状態を把握しておくために、自然と健康に関する話題が増えている親子が多いのかもしれません。次いで、「日常の出来事」、「家族・親戚」、「子ども」、「食事・グルメ」となりました。
反対に、大人になってから、親と話す頻度が減ったことを聞いたところ、最も高くなったのは「自身の悩み」で、「旅行・レジャー」「ファッション」、「将来の計画」、「芸能・音楽」が続きました。

トピックス2  :親が介護状態になったらどうしたい? 同居親子では「親と同居して介護する」が約4割、
別居親子では「介護施設に入居してもらう」が4割

親が介護状態になったらどうしたいか聞いたところ、「介護施設に入居してもらう」が36.7%、「親元へ通って介護する」が14.1%、「親と同居して介護する」が13.6%となりました。老人ホームやサービス付き高齢者向け住宅といった施設に入居してもらうことを希望する人が多いようです。
同居親子・別居親子についてみると、同居親子では「親と同居して介護する」が最も高くなり、別居親子では「介護施設に入居してもらう」が最も高くなりました。現在親と同居している人では、親が介護状態になった場合も、引き続き親と一緒に生活したいと考えている人が多いようです。

トピックス3  :親に勧めたいこと 1位「健康的な食事」2位「断捨離・片付け」3位「脳トレ」
50代女性では「運転免許証の返納」が5位に

親に勧めたいことを聞いたところ、1位「健康的な食事」、2位「断捨離・片付け」、3位「脳トレ」となりました。今後のために、心身の健康維持、身の回りの整理をしてほしいと感じている人が多いのではないでしょうか。
男女・年代別にみると、50代女性では「断捨離・片付け」が1位、「運転免許証の返納」が5位に挙がりました。

第1章:おとなの親子関係

「自身が親離れできていないと思う」「親が子離れできていないと思う」は10人に1人
いずれも女性では14%と、男性より10ポイント近く高い結果に

70歳以上の実の親がいる40~69歳の男女2,000名(全回答者)に、おとなの親子の親子関係について質問しました。

まず、全回答者(2,000名)に、自身が親離れできていないと感じたことがあるかを聞いたところ、「ある」は9.9%、「ない」は90.2%と、ほとんどが親離れできていると感じていることがわかりました。
男女別にみると、「ある」(男性5.6%、女性14.1%)は、女性では男性の2倍以上となりました。

反対に、親が子離れできていないと感じたことがあるかを聞いたところ、「ある」は9.7%、「ない」は90.3%と、自身の親離れに対する意識と同様、大多数が親が子離れできていると感じていることがわかりました。おとなの親子ではお互いに自立していると感じている人が多いようです。
男女別にみると、「ある」と回答した人の割合は、男性5.1%、女性14.3%と、男性と比べて女性のほうが9.2ポイント高くなりました。

自身が親離れできていないと感じたエピソード
「いつまでも食事を作ってもらっている」「親が喜ぶような決断をしがち」など

自身が親離れできていないと感じたことがある人(197名)に、自身が親離れできていないと感じたエピソードを聞いたところ、「いつまでも食事を作ってもらっている(60代女性)」、「数ヶ月ごとに食品などを送ってくれること(40代男性)」、「実家の近くに住んでいる(40代女性)」といった回答がみられました。また、「なんでも親に頼ってしまう。いつまでも元気でいると思っている(40代女性)」や「困るとすぐ連絡(50代男性)」、「親が喜ぶような決断をしがち(40代女性)」といった回答もみられました。経済的な援助のほか、家事の手伝いといった親からの支援やサポートを受けるときや精神的に親に頼ってしまうときに、自身が親離れできていないと実感することが多いようです。

親が子離れできていないと感じたエピソード
「いつまでも小さい子どもにするような注意をしてくる」「実家の近くに引越しを勧めてくる」など

親が子離れできていないと感じたことがある人(194名)に、親が子離れできていないと感じたエピソードを聞いたところ、「帰る時間や食事内容などを何度も聞いてくる(60代女性)」や「いつまでも小さい子どもにするような注意をしてくる(40代男性)」といった回答、「コロナで自分が熱があるのに子どもの世話をしようとする(60代男性)」、「親が自分の家の前を通るたびに電話をかけてくる(40代女性)」、「実家の近くに引越しを勧めてくる(40代女性)」、「仕事のチャンスがあったのに、同居を望んだためにできなかった(60代女性)」といった回答がみられました。親が子離れできていないと感じている人では、些細なことで心配されたり、干渉・心配されるといったいつまでも子どものような扱いをされたりすることが多いようです。

年齢を重ねてやっと理解できた親の言葉
「勉強しておきなさい」「身の丈に合った生活をする」「親孝行したいときには親はなし」など

全回答者(2,000名)に、年齢を重ねてやっと理解できた親の言葉があるかを聞いたところ、「ある」は22.6%、「ない」は77.4%でした。
男女別にみると、「ある」は男性では17.7%、女性では27.5%となりました。

年齢を重ねてやっと理解できた親の言葉がある人(452名)に、年齢を重ねてやっと理解できた親の言葉を聞いたところ、「親の心子知らず(60代男性)」、「お金を貸す場合は、あげたと思え(40代女性)」、「普通に生活できているありがたさ(60代女性)」といった回答や、「身の丈に合った生活をする(40代女性)」、「睡眠、食事の大切さ(50代女性)」、「勉強しておきなさい(40代女性)」、「人のために尽くしなさい(50代男性)」、「親孝行したいときには親はなし(40代男性)」といった言葉が挙げられました。

「年齢を重ねて“親に似てきたな”と思うことがある」は約半数
“親に似てきたな”と思うこと 1位「性格」2位「行動パターン」3位「生活習慣」

続いて、親に似てきたと感じることについて質問しました。

全回答者(2,000名)に、年齢を重ねて“親に似てきたな”と思うことがあるかを聞いたところ、「ある」は49.6%、「ない」は50.4%と、拮抗しました。
男女別にみると、「ある」と回答した人の割合は、男性44.0%、女性55.2%と、男性と比べて女性のほうが11.2ポイント高くなりました。

“親に似てきたな”と思うことがある人(992名)に、年齢を重ねて“親に似てきたな”と思うことを聞いたところ、1位「性格」(33.5%)、2位「行動パターン」(22.6%)、3位「生活習慣」(21.1%)となりました。普段の言動から似てきたことを実感することが多いのではないでしょうか。次いで、4位「口ぐせ」(20.8%)、5位「食の好みや好きな味付け」(19.9%)となりました。
男女別にみると、男性では6位だった「食の好みや好きな味付け」(男性15.9%、女性23.0%)が女性では2位に挙がりました。

親との関係性の変化を感じたこと
「守られる立場から、守るほうになった」「何かの決断を委ねられるようになった」
「親の苦労がわかって、自分が優しくなった」「家の管理や決め事が自分になってきた」など

大人になってから“親との関係性が変わった”と感じたことがあるかを聞いたところ、「ある」は14.2%、「ない」は85.8%と、大半は関係性は変化していないと感じていることがわかりました。
男女別にみると、「ある」と回答した人の割合は、男性8.3%、女性20.1%と、男性と比べて女性のほうが11.8ポイント高くなりました。

大人になってから“親との関係性が変わった”と感じたことがある人(284名)に、大人になってから“親との関係性が変わった”と感じたことを聞いたところ、1位「親に対する気持ちの変化」(59名)、2位「仲の良さ・距離感の変化 」(53名)、3位「会話の変化」(44名)となりました。
回答の詳細をみると、「親子喧嘩が減った(40代男性)」、「家の管理や決め事が自分になってきた(50代女性)」、「守られる立場から、守るほうになった(60代女性)」、「自分の生き方を認めてもらえるようになった(40代男性)」、「何かの決断を委ねられるようになった(40代女性)」、「親の苦労がわかって、自分が優しくなった(40代女性)」といった回答がみられました。距離ができたことでお互いに客観視できるようになったり、同じ親の立場になって理解が深まったりすることで親子間の関係性が変わったことを実感することが多いようです。

おとなの親子の会話実態 大人になってから会話の内容は変わった?
大人になってから親と話す頻度が増えたこと
1位「健康・病気」2位「日常の出来事」3位「家族・親戚」、
大人になってから親と話す頻度が減ったこと
1位「自身の悩み」2位「旅行・レジャー」「ファッション」

大人になってから、親と話したいと思っているが話せていないこと
1位「お金」2位「将来の計画」3位「自身の悩み」

大人になってからの親との会話について質問しました。

全回答者(2,000名)に、大人になってから、親と話す頻度が増えたことを聞いたところ、「健康・病気」(43.6%)が最も高くなりました。大人になるにつれ、共感できることが増えるほか、将来に備えて、親の健康状態を把握しておくために、自然と健康に関する話題が増えている親子が多いのかもしれません。次いで、「日常の出来事」(37.1%)、「家族・親戚」(31.4%)、「子ども(※親にとっての孫)」(29.3%)、「食事・グルメ」(22.1%)となりました。
反対に、大人になってから、親と話す頻度が減ったことを聞いたところ、最も高くなったのは「自身の悩み」(7.8%)で、「旅行・レジャー」「ファッション」(いずれも7.2%)、「将来の計画」(6.9%)、「芸能・音楽」(6.5%)が続きました。
大人になってから、親と話したいと思っているが話せていないことを聞いたところ、「お金」(11.5%)がTOPとなりました。親の年金や資産、自身の経済状況について、話したいと思いながらも、話すことに遠慮がちになっている親子は少なくないようです。次いで、「将来の計画」(10.9%)、「自身の悩み」(8.0%)、「健康・病気」(7.8%)、「親の悩み」(6.2%)となりました。

親から教わって感謝していること
男性1位「礼儀・作法に関すること」、女性1位「料理・食に関すること」

全回答者(2,000名)に、親から教わって感謝していることを聞いたところ、1位は「料理・食に関すること」、2位「礼儀・作法に関すること」、3位「お金に関すること」、4位「優しさ、思いやり」、5位「感謝の心」となりました。
男女別にみると、男性では1位「礼儀・作法に関すること」、2位「お金に関すること」、3位「生き方・人生に関すること」「優しさ、思いやり」となり、女性では1位「料理・食に関すること」、2位「礼儀・作法に関すること」、3位「お金に関すること」、4位「優しさ、思いやり」、5位「感謝の心」でした。「料理・食に関すること」は、女性ではダントツとなった一方、男性ではTOP10にランクインしませんでした。

親の尊敬できるところTOP3 「優しさ、思いやり」「真面目さ、誠実さ」「仕事、働く姿勢」

親の尊敬できるところを聞いたところ、1位「優しさ、思いやり」、2位「真面目さ、誠実さ」、3位「仕事、働く姿勢」、4位「育ててくれたこと」、5位「我慢強さ、忍耐強さ」となりました。
男女別にみると、男女ともに「優しさ、思いやり」が1位となり、男性では2位「真面目さ、誠実さ」、3位「育ててくれたこと」、4位「仕事、働く姿勢」、5位「我慢強さ、忍耐強さ」、女性では「優しさ、思いやり」と同数で「真面目さ、誠実さ」も1位となり、3位「仕事、働く姿勢」、4位「自立・自活」、5位「我慢強さ、忍耐強さ」となりました。また、女性では「料理、食育」が6位に挙がりました。

親の見習いたくないところTOP3 「性格」「人間関係・コミュニケーション」「生活習慣」

全回答者(2,000名)に、親の見習いたくないところを聞いたところ、1位「性格」、2位「人間関係・コミュニケーション」、3位「生活習慣」、4位「価値観・人生観」、5位「金銭面」となりました。
回答の詳細をみると、1位の「性格」では「見栄を張りすぎる(50代男性)」、「意地っ張りだが意外といい加減(60代女性)」、「頑固で人の助言を受け入れない(40代男性)」、2位の「人間関係・コミュニケーション」では「おせっかいが度を越している(50代女性)」、「世間体を気にしすぎる(50代女性)」、3位の「生活習慣」では「物を捨てることができない(50代女性)」、「あまり身なりに気を使わない(50代女性)」といった回答が挙げられました。

時代錯誤・ハラスメントだと思った親の発言・行動
「旦那さんに家事を頼んだら怒られた」「会社を辞めるのは心が弱いからと言われた」など

全回答者(2,000名)に、時代錯誤・ハラスメントだと思った親の発言・行動を聞いたところ、「妻の姓を名乗ることに不快感を示したこと(50代男性)」、「会社を辞めるのは心が弱いからと言われたこと(40代男性)」、「ピアスを開けようとした時に、親の産んだ体に傷をつけるなんて!と怒られたとき(50代女性)」といった価値観を押し付けるような言動が多くみられました。
また、「旦那さんに家事を頼んだら怒られた(50代女性)」、「長男が親の面倒をみる(60代男性)」といった役割を押し付けるような言動や「思春期の娘に対して『太った?』と聞いてきたこと(40代女性)」、「近所の人に私が遠方に引っ越したことを話していた(40代女性)」といったデリカシーのない発言、そのほか「橋の下から拾われてきたという嘘(50代男性)」、「親戚の過去の評判をいつまでも信じている(60代男性)」、「ホームステイしたかったが日本が一番と言って行かせてくれなかったこと(60代女性)」といった回答もみられました。

現在、親と一緒に楽しんでいること 1位「食事、グルメ」2位「旅行」3位「スポーツ観戦」

全回答者(2,000名)に、現在、親と一緒に楽しんでいることを聞いたところ、「食事(外食・中食・内食)、グルメ」がダントツとなりました。次いで、2位「旅行」、3位「スポーツ観戦」、4位「おしゃべり」、5位「ガーデニング、家庭菜園、農作業」となりました。
男女別にみると、男女ともに1位は「食事(外食・中食・内食)、グルメ」、2位は「旅行」となりました。以降、男性では3位「子ども・孫(孫・ひ孫)のこと」、4位「ガーデニング、家庭菜園、農作業」、5位「おしゃべり」、女性では3位「スポーツ観戦」、4位「おしゃべり」、5位「ガーデニング、家庭菜園、農作業」が続きました。

親に勧めたいこと 1位「健康的な食事」2位「断捨離・片付け」3位「脳トレ」
50代女性では「運転免許証の返納」が5位に

全回答者(2,000名)に、親に勧めたいことを聞いたところ、1位「健康的な食事」(25.9%)、2位「断捨離・片付け」(20.9%)、3位「脳トレ」(19.8%)となりました。今後のために、心身の健康維持、身の回りの整理をしてほしいと感じている人が多いのではないでしょうか。
男女別にみると、男女ともに1位は「健康的な食事」(男性23.7%、女性28.0%)、男性では2位「脳トレ」(15.6%)、3位「断捨離・片付け」(14.7%)、女性では2位「断捨離・片付け」(27.1%)、3位「脳トレ」(24.0%)となりました。

男女・年代別にみると、50代以下の男性では「運動・スポーツ」(40代男性17.1%、50代男性15.9%)が2位に挙がりました。また、50代女性では「断捨離・片付け」(29.9%)が1位、「運転免許証の返納」(15.0%)が5位に挙がりました。

理想の『おとなの親子』だと思う芸能人親子は?
「高橋 英樹さん&高橋 真麻さん」「関根 勤さん&関根 麻里さん」が3年連続1位・2位!

理由は「高橋 英樹さん&高橋 真麻さん」では「お互いに尊重し合い、程良い距離感を保っている」、
「関根 勤さん&関根 麻里さん」では「親子間でコミュニケーションがとれている」など
全回答者(2,000名)に、自身が理想とする『おとなの親子』の関係を築いていると思う芸能人親子(1組)を聞いたところ「高橋 英樹さん&高橋 真麻さん」が1位となり、次いで、2位「関根 勤さん&関根 麻里さん」、3位「明石家 さんまさん&IMALUさん」、4位「渡辺 謙さん&杏さん」、5位「三浦 友和さん&三浦 祐太朗さん・三浦 貴大さん」となりました。
理想の芸能人親子として挙げた理由をみると、「高橋 英樹さん&高橋 真麻さん」では「お互いに尊重し合い、程良い距離感を保っている」「しっかりと物を言える関係性っぽいので」「お互いしっかり自立しつつ、仲が良い」、「関根 勤さん&関根 麻里さん」では「親子間でコミュニケーションがとれている」「それぞれのライフスタイルを尊重しているようだから」、「明石家 さんまさん&IMALUさん」では「適度に距離が保たれているが楽しそう」「どちらも依存していない」といった回答がありました。親子仲が良好でありながらも、お互いを尊重し、適度な距離を保っている親子像を理想としている人が多いようです。
過去の調査結果とあわせてみると、3年連続で「高橋 英樹さん&高橋 真麻さん」が1位、「関根 勤さん&関根 麻里さん」が2位、「渡辺 謙さん&杏さん」が4位となり、2年連続で「明石家 さんまさん&IMALUさん」が3位でした。また、「小泉 純一郎さん&小泉 孝太郎さん」親子が初のTOP10入りとなりました。

第2章:『おとなの親子』のコミュニケーション頻度

『おとなの親子』の居住状況 「同居親子」は23%、「別居親子」は76%

全回答者(2,000名)に、親との居住状況を聞いたところ、「同居親子」は22.6%、「別居親子」は76.2%、「その他」は1.2%でした(※)。
男女・年代別にみると、男性では年代が高くなるとともに、「同居親子」(40代29.4%、50代23.7%、60代20.4%)の割合が低くなる傾向がみられました。他方、女性では「同居親子」の割合は50代(23.1%)が最も高くなりました。

※同居親子:別居の親がいない同居している親子。親の一方がいない場合を含む。
別居親子:同居の親がいない別居している親子。親の一方がいない場合を含む。
その他:同居の親と別居の親がいる場合。

おとなの別居親子のコミュニケーション実態 「昨年、1回も親に会いに行かなかった」14%

次に、昨年の親子間の関わりやコミュニケーションの頻度について質問しました。

別居親子(1,524名)に、昨年、別居している親に会いに行った頻度を聞いたところ、平均は28.7回、「0回(行かなかった)」は13.5%となり、別居している親に会いに行った人の割合は86.5%でした。

昨年、別居している親に会いに行った割合を婚姻状況別にみると、「行かなかった」は未婚者では24.1%、既婚者では11.7%となり、既婚者と比較して、未婚者が12.4ポイント高くなりました。

親との食事について 「昨年、別居している親と一緒に食事をしなかった」60代男性では4割

別居親子(1,524名)に、昨年、親と一緒に食事をしたか聞いたところ、「した」は72.7%、「しなかった」は27.3%でした。
男女・年代別にみると、男女ともに、「しなかった」は年代が上がるにつれ高くなる傾向にあり、60代男性(39.6%)では4割でした。
また、昨年、親と一緒に食事をした人(1,108名)に、どのくらいの頻度で食事をしたか聞いたところ、平均は19.7回となりました。
男女・年代別にみると、一緒に食事をした割合は年代が上がるにつれ低くなる傾向がみられた一方、平均回数は男女ともに年代が上がるにつれ多くなる傾向がみられ、50代以上の女性(50代23.3回、60代26.5回)で特に多くなりました。

おとなの親子では電話が主流?
別居の親とのコミュニケーション実施率 「電話」は82%、「メールまたはLINE」は50%にとどまる

別居親子(1,524名)に、【電話】【メールまたはLINE】によるコミュニケーションについて、昨年に親とどのくらいの頻度で行ったかを聞いたところ、【電話】では平均30.4日、「0日(行わなかった)」は17.8%となり、【メールまたはLINE】では平均27.6日、「0日(行わなかった)」は50.3%と、半数が親子間でメールまたはLINEのやり取りをしなかったことがわかりました。
【電話】と【メールまたはLINE】を比較すると、行った人の割合は【メールまたはLINE】(49.7%)と比べて【電話】(82.2%)のほうが32.5ポイント高くなりました。

男女・年代別にみると、平均日数は、【電話】では男性22.4日、女性38.0日、【メールまたはLINE】では男性17.5日、女性37.3日と、いずれも女性のほうが15日以上多くなりました。また、男女ともに、年代が上がるにつれ【電話】の平均日数が多くなり、【メールまたはLINE】の平均日数が少なくなる傾向がみられました。40代女性では【メールまたはLINE】(52.6日)が50日以上となりました。

昨年にした親との旅行 平均は1.8回/年、最多は30回/年!

全回答者(2,000名)に、昨年に親と一緒に旅行をしたかを聞いたところ、「した」は24.1%、「しなかった」は75.9%となりました。
男女・年代別にみると、男性では年代が上がるにつれ「した」(40代24.3%、50代21.3%、60代12.9%)が下降する傾向にありました。女性では最も高くなったのは50代(31.7%)でした。
昨年に親と一緒に旅行をした人(481名)に、どのくらいの頻度で旅行をしたか聞いたところ、平均は1.8回となりました。また、最も回数が多かった回答は30回でした。
男女・年代別にみると、60代男性で平均2.8回と、最も多くなりました。

同居親子と別居親子についてみると、昨年に親と一緒に旅行をした人の割合は、同居親子では32.7%、別居親子では21.4%となり、別居親子と比較して同居親子が10ポイント以上高くなりました。

「今年の年末年始に親に会う予定がある」別居親子の62%、昨年より7ポイントダウン
インバウンド需要や物価高が影響か

別居親子(1,524名)に、今年の年末年始に親に会う予定はあるかを聞いたところ、「会う予定はない」は38.6%となり、会う予定がある人の割合は61.4%、顔を合わせる予定の日数の平均は1.6日でした。
前回の調査結果と比較すると、会う予定がある人の割合(前回調査67.9%→今回調査61.4%)は6.5ポイント下降しました。コロナ禍は収束したものの、インバウンド需要や物価高を理由とする宿泊費の高騰などが離れて暮らすおとなの親子に影響しているのかもしれません。

今年の年末年始に親に会う予定がある割合を居住エリア別にみると、最も高くなったのは中国・四国(75.5%)で7割半となりました。一方、北海道・東北(51.3%)、関東(58.4%)、九州・沖縄(58.3%)では50%台にとどまりました。

おとなの親子の喧嘩実態 同居親子では平均18回/年、別居親子の8倍に

全回答者(2,000名)に、昨年にどのくらいの頻度で親子喧嘩したかを聞いたところ、平均は6.0回、「0回(行わなかった)」は70.2%となり、親子喧嘩をした人の割合は29.8%でした。
同居親子についてみると、「0回(行わなかった)」は45.6%で、親子喧嘩をした人の割合は54.4%となり、平均は18.4回でした。他方、別居親子についてみると、「0回(行わなかった)」は78.0%で、親子喧嘩をした人の割合は22.0%、平均は2.3回でした。同居親子と別居親子を比較すると、平均の回数は同居親子(18.4回)では別居親子(2.3回)の8倍となりました。同居親子では、生活を共にするなかで、プライバシーが守られていないことや生活習慣の違いなどが原因となり、互いにストレスが蓄積され、些細なことから親子喧嘩に発展してしまうことがあるのではないでしょうか。

第3章:『おとなの親子』のマネー事情

マネー事情の情報共有について
「親の資産の内容(種類や資産額)を把握していない」7割強、
「親の収入や生活費を把握していない」6割半、
「自分の収入や資産の内容(種類や資産額)を親に伝えていない」8割強

全回答者(2,000名)に、親子間での家計状況や資産状況に関する情報共有について質問しました。

まず、親の資産の内容(種類や資産額)を把握しているか聞いたところ、「把握している」は28.2%、「把握していない」は71.8%となりました。
年代別にみると、「把握している」(40代12.6%、50代26.5%、60代45.5%)は年代が上がるにつれ高くなる傾向がみられました。
同居親子と別居親子を比較すると、「把握している」(同居親子36.3%、別居親子26.0%)は同居親子が10.3ポイント高くなりました。

親の収入や生活費を把握しているか聞いたところ、「把握している」は34.8%、「把握していない」は65.1%となりました。
年代別にみると、「把握している」(40代18.8%、50代34.0%、60代51.8%)は親の資産の内容と同様に、年代が上がるにつれ高くなる傾向がみられ、60代では半数以上となりました。
同居親子と別居親子を比較すると、同居親子では「把握している」は45.4%と、別居親子(32.0%)と比べて10ポイント以上高くなりました。

自身の収入や資産の内容(種類や資産額)を親に伝えているか聞いたところ、「伝えている」は17.8%、「伝えていない」は82.2%となり、大多数が伝えていないことがわかりました。
年代別にみると、「伝えている」が最も高くなったのは50代(19.9%)でした。
同居親子と別居親子を比較すると、「伝えている」(同居親子28.5%、別居親子14.4%)は同居親子が別居親子の約2倍となりました。同居親子では、生活を共にするうえで、資産の状況などについて情報を共有している親子が少なくないようです。

金銭の支援は一方通行? “親に金銭面の支援をしたことがある人”は23%、
“親から金銭面の支援を受けたことがある人”は46%と、支援をしたことがある人の2倍に

親から受けた支援額 平均は「不動産購入時の頭金」563万円、「子どもの教育資金」180万円、
「生活費(社会人以降)」139万円、「結婚費用」137万円、「自動車購入時の頭金」133万円

全回答者(2,000名)に、これまでに、親から金銭面の支援を受けたことがあるか聞いたところ、「受けたことがある」は46.1%、「受けたことはない」は53.9%となりました。
同居親子についてみると、「受けたことがある」は50.0%と、半数となりました。別居親子についてみると、「受けたことがある」は44.9%でした。

一方で、これまでに、親に金銭面の支援をしたことがあるか聞いたところ、「したことがある」は23.1%、「したことはない」は77.0%となり、支援をしたことがない人が多数でした。ここで、“支援を受けたことがあるか”の結果とあわせてみると、支援を受けたことがある人の割合(46.1%)は支援をしたことがある人の割合(23.1%)の2倍となりました。
同居親子と別居親子を比較すると、「したことがある」(同居親子35.4%、別居親子19.3%)は同居親子が16.1ポイント高くなりました。

親から金銭面の支援を受けたことがあるものを聞いたところ、最も高くなったのは「生活費(社会人以降)」(23.1%)となり、「結婚費用」(22.5%)、「不動産購入時の頭金」(13.8%)、「自動車購入時の頭金」(13.3%)、「子どもの教育資金」(12.4%)が続きました。

支援額の平均(受けたことがある人)をみると、「生活費(社会人以降)」は138.8万円、「結婚費用」は137.4万円、「不動産購入時の頭金」は563.2万円、「自動車購入時の頭金」は132.8万円、「子どもの教育資金」は180.4万円となりました。

第4章:『おとなの親子』の贈与・相続

「親からの生前贈与もしくは相続について親子間で協議したことがある」60代の4人に1人

「親から生前贈与を受けたことがある」1割強

親からの贈与や相続について質問しました。

全回答者(2,000名)に、親からの生前贈与もしくは相続について親子間で協議したことがあるかを聞いたところ、「協議したことがある」は18.3%、「協議したことはない」は81.7%となりました。生前贈与や相続について親子で話し合った経験のある人は少数にとどまりました。
年代別にみると、「協議したことがある」と回答した人の割合は、60代(24.6%)では4人に1人の割合となりました。

親から生前贈与を受けたことがあるかを聞いたところ、「受けたことがある」は12.8%、「受けたことはない」は87.3%となりました。
年代別にみると、「受けたことがある」と回答した人の割合は、40代(10.8%)と50代(10.0%)では1割にとどまる結果となりました。

相続対策の状況は? 後回しにしている人が圧倒的! 約9割が「まだしていない」と回答

相続に関する不安要素も
「争族に陥ると心配している」相続対策をしていない人の約6人に1人、
「親の遺言の内容を知っている」1割、
「きょうだい間など親族同士の助け合いやコミュニケーションが少ない」約4割、
「親の資産が分割しづらい自宅などに偏っている」3割弱

全回答者(2,000名)に、相続対策を既にしているかを聞いたところ、「している」は11.9%、「していない」は88.1%となりました。
年代別にみると、「している」と回答した人の割合は、40代(6.5%)と50代(9.9%)では1割未満となりました。
前回の調査結果と比較すると、「している」と回答した人の割合は、40代(前回調査9.8%→今回調査6.5%)では3.3ポイント下降しました。

居住エリア別にみると、「している」が最も高くなったのは、近畿(13.5%)、次いで中部(13.2%)となりました。最も低くなったのは、九州・沖縄(7.3%)で、1割未満にとどまりました。


相続対策をしていない人(1,762名)に、争族(※)に陥ると心配しているかを聞いたところ、「心配している」は16.2%、「心配していない」は83.8%と、心配している人は少数派となりました。
※遺産相続を巡り親族などの相続人同士が争うこと

親の遺言の内容を知っているかを聞いたところ、「知っている」は10.1%、「知らない」は90.0%となりました。
年代別にみると、「知っている」と回答した人の割合は40代5.7%、50代8.7%、60代15.8%と、年代が上がるにつれて上昇する傾向がみられました。

居住エリア別にみると、「知っている」は、相続対策を既にしている人と同様に、近畿(12.8%)が最も高くなり、中部(12.4%)が続きました。一方で、最も低くなったのは、中国・四国(3.8%)で、5%を下回りました。

きょうだい間など親族同士の助け合いやコミュニケーションが少ないかを聞いたところ、「少ない」は41.6%、「少なくはない」は58.5%となりました。親族相互で声を掛け合ったり、協力したりする機会に乏しいと感じている人が少なくないようです。

居住エリア別にみると、「少ない」が最も高くなったのは北海道・東北(43.3%)でした。また、「少なくはない」が最も高くなったのは、九州・沖縄(63.6%)で、6割以上となりました。

親の資産が分割しづらい自宅などに偏っているかを聞いたところ、「偏っている」は27.4%、「偏ってはいない」は72.6%となりました。

「争族」の心配をしていない人が多かったものの、親の遺言の内容を知らない、親族間のコミュニケーションが少ない、資産が分割しづらいといった、「争族」の原因となりかねない状況を抱えている人は少なくないことがわかりました。

第5章:『おとなの親子』の将来への不安

人生100年時代 親の介護で不安なことは体力より精神への負担!
40代では「介護と仕事の両立」が1位

全回答者(2,000名)に、親の介護について、不安を感じることを聞いたところ、「精神的負担」(28.0%)が最も高くなり、「体力的負担」(26.5%)、「介護と仕事の両立」(22.9%)、「介護に関する情報や知識が足りない」(22.6%)、「親がどんな介護を希望しているかわからない・知らない」(19.1%)、「介護費用が足りない」(17.9%)が続きました。金銭面に対してよりも、心身への負担や仕事との両立、情報不足といったことに関して懸念している人のほうが多いようです。
男女別にみると、「体力的負担」(男性19.2%、女性33.7%)は、男性と比べて女性のほうが14.5ポイント高くなりました。
年代別にみると、40代では「介護と仕事の両立」(28.7%)が1位でした。
婚姻状況別にみると、「介護費用が足りない」(未婚者25.9%、既婚者15.3%)は、既婚者と比べて未婚者のほうが10.6ポイント高くなりました。
同居親子・別居親子についてみると、同居親子では「精神的負担」(40.9%)、「体力的負担」(36.9%)、「介護費用が足りない」(28.3%)が、全体と比べて10ポイント以上高くなりました。

親が介護状態になったらどうしたい? 同居親子では「親と同居して介護する」が約4割、
別居親子では「介護施設に入居してもらう」が4割

全回答者(2,000名)に、親が介護状態になったらどうしたいか聞いたところ、「介護施設に入居してもらう」が36.7%、「親元へ通って介護する」が14.1%、「親と同居して介護する」が13.6%となりました。老人ホームやサービス付き高齢者向け住宅といった施設に入居してもらうことを希望する人が多いようです。
年代別にみると、「介護施設に入居してもらう」は年代が上がるにつれ高くなる傾向がみられ、最も高くなった60代(48.8%)では、約半数となりました。60代では老老介護となるリスクを避けたいと考えている人が多いのではないでしょうか。
婚姻状況別にみると、「親と同居して介護する」は既婚者(9.3%)と比較して未婚者(27.0%)が17.7ポイント高くなりました。
同居親子・別居親子についてみると、同居親子では「親と同居して介護する」(41.2%)が最も高くなり、別居親子では「介護施設に入居してもらう」(40.2%)が最も高くなりました。現在親と同居している人では、親が介護状態になった場合も、引き続き親と一緒に生活したいと考えている人が多いようです。

親が飼っているペットの種類 「犬」42%、「猫」39%
「ペットロボット」は2%と、「ハムスター」の1%を上回る結果に

親が介護状態になったり、亡くなったりした際に、親のペットの世話をどうする?
別居親子では「何も決めていない」が半数以上

全回答者(2,000名)に、親がペット(ペットロボットを含む)を飼っているか聞いたところ、「飼っている」は19.2%、「飼っていない」は80.8%となりました。

親がペットを飼っている人(385名)に、親が飼っているペットを聞いたところ、「犬」(41.6%)と「猫」(39.0%)が高くなり、「魚・熱帯魚」(16.9%)、「爬虫類」(5.2%)、「鳥」(4.9%)が続きました。

親がペットを飼っている人(385名)に、親が介護状態になったり、亡くなったりした際に、親のペットの世話をどのようにするか聞いたところ、「自分が引き取る」は46.0%、「里親を探す」は4.4%、「近所の人にお願いをする」は2.1%となりました。また、「何も決めていない」は42.3%と、4割強の人が未定であることがわかりました。
年代別にみると、「自分が引き取る」は、上の年代ほど低くなりました。
同居親子・別居親子についてみると、別居親子では「何も決めていない」(51.9%)が半数を超える結果となりました。親と別居している人の多くが、親がペットの世話をできなくなった際の問題について、検討を先送りにしている実状が明らかになりました。

親の今後やサポートについて不安やリスクを感じることTOP2 「健康状態・病気」「認知症」

最後に、全回答者(2,000名)に、親の今後やサポートについて、不安やリスクを感じることを聞いたところ、「健康状態・病気」(59.5%)と「認知症」(47.1%)が高くなりました。親が病気や認知症になった場合の生活やサポート体制について、懸念している人が多いようです。次いで高くなったのは、「相続」(18.3%)、「生活費」(13.9%)、「孤独死」(8.6%)でした。
同居親子・別居親子についてみると、同居親子では「認知症」が52.4%、「相続」が22.8%、「生活費」が18.6%と、別居親子(順に45.5%、17.0%、12.3%)と比べて5ポイント以上高くなりました。

調査概要

調査タイトル:『おとなの親子』の生活調査2025
調査対象:ネットエイジアリサーチのモニター会員を母集団とする70歳以上の実の親がいる40~69歳の男女
調査期間:2025年9月9日~9月11日
調査方法:インターネット調査
調査地域:全国
有効回答数:2,000サンプル(有効回答から性別×年代区分がほぼ均等になるように抽出)
実施機関:ネットエイジア株式会社

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