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教員の意識に関する調査2025

目次(INDEX)

ジブラルタ生命保険株式会社(本社:東京都千代田区、代表取締役社長 兼 CEO:蕪木 広義)は、20歳~69歳の教員(小学校・中学校・高等学校・特別支援学校)2,000名(男性1,283名 女性717名)を対象に、「教員の意識に関する調査2025」をインターネットリサーチで実施し、集計結果を公開しました。(調査協力会社:ネットエイジア株式会社)

◆教員生活の充実度を100点満点で表すと? 平均は69.8点

自身の教員生活の充実度を点数(100点満点)で表すと何点になるか聞くと、「80点台」に最も多くの回答が集まりました。また、「50点台」や「60点台」、「70点台」、「90点台」にも回答が多くみられ、平均は69.8点でした。

◆子どもの頃に嫌いだった教科
 男性では1位「国語」2位「保健・体育」、女性では1位「保健・体育」2位「算数・数学」


子どもの頃に嫌いだった教科を聞くと、男性では1位「国語」、2位「保健・体育」、3位「算数・数学」、4位「音楽」、5位「美術・図工」となりました。
女性では1位「保健・体育」、2位「算数・数学」、3位「社会」、4位「美術・図工」、5位「理科」となりました。

◆子どもの頃に就きたかった職業 男性・女性ともに3年連続で「教員」が1位に

子どもの頃に就きたかった職業を聞くと、男性・女性ともに1位は「教員」となりました。男女ともに子どもの頃の夢を叶えた人が多いようです。以降、男性では2位「プロスポーツ選手」、女性では2位「保育士・幼稚園教諭」、3位は男女ともに「公務員(教員・警察官・消防官・自衛官除く)」となりました。

◆教師として職場に入ってきてほしい有名人 男性回答・女性回答ともに1位「大谷翔平さん」

教師として職場に入ってきてほしい有名人を聞くと、男性回答・女性回答ともに「大谷翔平さん」が1位となりました。理由として、「ストイックで真面目で、生徒に多大な良い影響を与えてくれそうだから」、「常に向上心をもっていて目標を達成できる努力家なので、言葉に説得力があるから」、「努力することの大切さを上手に子どもたちに伝えることができそうだから」といった回答が挙げられました。努力家でストイックなイメージから大谷翔平さんに生徒のロールモデルとなってほしいと感じている人が多いようです。以降、男性では2位「イチローさん」、3位「武田鉄矢さん」、4位「明石家さんまさん」、5位「阿部寛さん」、女性では2位「天海祐希さん」、3位「明石家さんまさん」、4位「大泉洋さん」、5位「武田鉄矢さん」となりました。

教職について

教員になりたいと思った理由 「教えることが好きだから」は40%、女性では3人に1人が「収入が安定しているから」

全国の20歳~69歳の教員(小学校・中学校・高等学校・特別支援学校)2,000名(全回答者)に対し、教職について質問しました。

まず、全回答者(2,000名)に、教員になりたいと思った理由を聞いたところ、最も高くなったのは「教えることが好きだから」(40.0%)でした。次いで、「子どもが好きだから」(32.1%)、「収入が安定しているから」(29.0%)、「尊敬する教員・憧れる教員に出会ったから」(28.4%)、「専門分野の研究をしたいから」(13.1%)となりました。

男女別にみると、男性では女性と比較して「教えることが好きだから」(男性42.6%、女性35.4%)は5ポイント以上、「クラブ・部活の指導をしたいから」(男性16.1%、女性5.7%)は10ポイント以上高くなりました。一方、「収入が安定しているから」(男性26.6%、女性33.3%)、「福利厚生が充実しているから」(男性8.7%、女性15.1%)は男性より女性のほうが5ポイント以上高くなりました。女性では安定したキャリアを求めて教職を選択した人も多いのではないでしょうか。

教員生活の充実度を100点満点で表すと? 平均は69.8点

次に、自身の教員生活の充実度を点数(100点満点)で表すと何点になるか聞いたところ、「80点台」(27.7%)に最も多くの回答が集まりました。また、「50点台」(12.4%)や「60点台」(11.3%)、「70点台」(16.0%)、「90点台」(14.2%)にも回答が多くみられ、平均は69.8点でした。

男女別にみると、充実度の平均は、男性では70.9点、女性では67.8点となりました。また、男性・女性ともに年代が上がるにつれ充実度の平均が高くなる傾向がみられました。男女ともに最も高くなった60代の平均は、男性では75.4点となり、女性では78.1点となりました。教員としての経験を重ね、充実度が上がっていくのではないでしょうか。

教員としてどのようなときにやりがいを感じる?
1位「児童・生徒の成長が感じられたとき」2位「児童・生徒の笑顔を見たとき」3位「児童・生徒と感動を分かち合えたとき」

教員としてどのようなときにやりがいを感じるか聞いたところ、「児童・生徒の成長が感じられたとき」(59.9%)が最も高くなりました。子どもの成長している姿を見ることがモチベーションにつながるという人も多いのではないでしょうか。次いで、「児童・生徒の笑顔をみたとき」(48.3%)、「児童・生徒と感動を分かち合えたとき」(42.1%)、「保護者からお礼・感謝されたとき」(35.8%)、「クラスが一つにまとまったとき」(31.9%)の順となりました。

男女別にみると、「児童・生徒が卒業後に活躍したとき」(男性28.9%、女性20.1%)は女性と比べて男性のほうが5ポイント以上高くなりました。また、女性では「児童・生徒の笑顔を見たとき」(男性44.6%、女性55.0%)が男性と比べて10ポイント以上高くなりました。

理想の教員像 1位「授業がわかりやすい」2位「児童・生徒のやる気を引き出している」
20代では「児童・生徒から慕われている」がTOP2入り

続いて、理想の教員のイメージについて質問しました。

全回答者(2,000名)に、理想の教員像を聞いたところ、最も高くなったのは「授業がわかりやすい」(56.3%)でした。以降、「児童・生徒のやる気を引き出している」(49.1%)、「児童・生徒の変化にすぐ気づく」(45.5%)、「児童・生徒の意見に耳を傾けられる」(44.6%)、「児童・生徒とのコミュニケーションが上手」(44.4%)が続きました。

男女別にみると、「児童・生徒の変化にすぐ気づく」(男性41.2%、女性53.1%)、「児童・生徒の意見に耳を傾けられる」(男性39.4%、女性53.8%)では男性と比べて女性のほうが10ポイント以上高くなりました。

年代別にみると、20代では「児童・生徒から慕われている」(43.6%)が2位でした。

今後のキャリア目標は? 「現状維持」がダントツ、20代では「転職する」が5人に1人

キャリア目標について質問しました。

全回答者(2,000名)に、今後、どのようなキャリアを望むか聞いたところ、「現状維持」は63.9%と、ダントツとなりました。そのほか、「管理職を目指す」は7.2%、「スペシャリストを目指す」は16.8%、「転職する(他の職業に就く)」は8.7%となりました。

年代別にみると、20代では「転職する(他の職業に就く)」が20.8%と、5人に1人が転職を希望していることがわかりました。20代では教職に就き続けるのは難しいと感じている人は少なくないようです。教員不足が続くなか、実際に教職に就いた人が仕事を続けていけるような環境を作る取り組みが、今後一層重要になっていくのではないでしょうか。

学校種別にみると、特別支援学校の教員では、「現状維持」が70.4%となりました。

教員の働き方・現場への意識について

教員の働き方や教職の現場に対する満足度
「学校における働き方改革の進捗状況」では48%、「仕事とプライベートのバランス」では59%、
「職場の教員数」では34%、「職場における生成AIの活用状況」では37%、
「職員室の環境」では54%、「外部人材の活用状況」では42%

全回答者(2,000名)に、教員の働き方・現場への満足度を聞いたところ、【職場における働き方改革の進捗状況】については、「非常に満足」は5.8%、「どちらかといえば満足」は41.8%となり、合計した『満足(計)』の割合は、47.6%と約半数が満足していることがわかりました。また、【仕事とプライベートのバランス】では、『満足(計)』の割合が58.5%でした。ワークライフバランスは実現できていると感じている教員も少なくないようです。一方、【職場の教員数】では、『満足(計)』の割合は33.8%、【職場における生成AIの活用状況(校務への活用状況)】では37.3%と、4割を下回りました。【職員室の環境】では『満足(計)』の割合は54.3%、【職場における外部人材の活用状況】では41.7%となりました。

【仕事とプライベートのバランス】について年代別にみると、満足している人の割合は20代(63.4%)、60代(68.5%)では6割を超えました。一方で、30代(47.2%)では半数を下回る結果となりました。30代では、私生活のライフステージの変化や仕事での業務量の増加などのタイミングが重なって、公私ともに時間がないと感じている人が多いのではないでしょうか。
勤務先の学校種別でみると、満足している人の割合は、すべての校種で5割以上となりました。また、特別支援学校の教員では63.3%となりました。

【職場における生成AIの活用状況(校務への活用状況)】について年代別にみると、20代では満足している人の割合は51.5%と半数以上が満足と感じていることがわかりました。デジタルネイティブ世代の20代では生成AIの利用に抵抗感がない人が多く、活用に馴染み深い人が多いことが考えられます。
勤務先の学校種別でみると、満足している人の割合は、高等学校の教員では40.9%でした。

【職員室の環境】について年代別にみると、満足している人の割合は20代では69.3%と7割が満足している結果となりました。20代の教員にとっては、学校の職員室は風通しがよい環境となっており、先輩教員たちとも良好な関係を築くことができている人が多いのかもしれません。
勤務先の学校種別でみると、小学校の教員では62.5%が満足と回答しました。一方で、特別支援学校の教員では満足している人の割合は42.3%と、半数を下回りました。

【職場における外部人材の活用状況】について年代別にみると、満足している人の割合が最も高くなったのは、60代(46.0%)、一方で、最も低くなったのは30代(35.3%)となり、60代と比べて10ポイント以上低くなりました。
勤務先の学校種別でみると、満足している人の割合は高等学校の教員(39.8%)と特別支援学校の教員(39.3%)では、4割に満たない結果となりました。

業務における苦労について

十分に時間を割けていないと感じる業務 小学校の教員と特別支援学校の教員では「授業の準備」が半数以上

業務における苦労について聞きました。

全回答者(2,000名)に、十分に時間を割けていないと感じる業務を聞いたところ、「授業の準備」(46.3%)が最も高くなりました。次いで、「自己研鑽」(39.9%)、「他の教員との交流」(30.0%)、「児童・生徒の学習指導」(22.5%)、「児童・生徒の生活指導」(19.7%)の順で高くなりました。

勤務先の学校種別でみると、小学校の教員、特別支援学校の教員では、「授業の準備」(いずれも51.5%)が半数を超えており、多くの人が授業準備の時間が足りないと感じていることがわかりました。また、中学校の教員、高等学校の教員では「部活動・クラブ活動の指導」(中学校19.8%、高等学校21.3%)が全体と比べて5ポイント以上高くなりました。

教員の業務において苦労していること 「保護者とのコミュニケーション」は3人に1人

全回答者(2,000名)に、教員の仕事で苦労していることを聞いたところ、1位は「保護者とのコミュニケーション」(33.7%)となりました。次いで2位は「児童・生徒の生活指導」(27.5%)、3位は「授業の準備」(26.0%)、4位は「学校行事の準備・運営」(21.0%)、5位は「児童・生徒の学習指導」(18.6%)となりました。また、「外国にルーツをもつ児童・生徒の指導・支援」(13.9%)もTOP10に挙がりました。

勤務先の学校種別でみると、特別支援学校の教員では「授業の準備」(37.2%)が最も高くなりました。また、中学校の教員、高等学校の教員では「部活動・クラブ活動の指導」(中学校23.4%、高等学校22.2%)が2割を上回りました。

「仕事の悩みを相談する相手がいる」77% 女性では87%、相談する相手 1位は「同世代の教員」

全回答者(2,000名)に、仕事の悩みを相談している相手がいるか聞いたところ、いる人の割合は76.9%でした。

男女別にみると、相談している相手がいる人の割合は、女性では87.4%でした。女性教員では大多数が仕事に関する悩みを相談できているようです。

年代別にみると、相談している相手がいる人の割合は30代(87.2%)で最も高くなり、30代以降では、年代が上がるにつれ低くなる傾向がみられました。

勤務先の学校種別でみると、小学校の教員では83.9%、特別支援学校の教員では84.7%となりました。

仕事の悩みを相談する相手がいる人(1,539名)に、仕事の悩みを相談している相手を聞いたところ、「同世代の教員」(59.0%)が最も高くなりました。同じ年代の教員同士ではお互いの悩みに共感しあえると考える人が多いのではないでしょうか。次いで「先輩の教員」(35.7%)、「家族」(31.1%)、「教頭先生」(22.6%)、「友人・知人」(21.5%)となりました。

男女別にみると、女性では、「先輩の教員」(男性31.5%、女性41.9%)と「友人・知人」(男性15.5%、女性30.3%)が男性と比べて10ポイント以上高くなりました。

年代別にみると、20代では「養護教諭」(15.9%)が5位に挙がりました。

勤務先の学校種別でみると、「校長先生」(小学校24.9%、中学校25.3%、高等学校10.1%、特別支援学校9.0%)は、小学校の教員と中学校の教員では25%前後となったのに対して、高等学校の教員と特別支援学校の教員では10%前後となりました。

スクールカウンセラー・スクールロイヤーについて

スクールカウンセラー、スクールロイヤーの在籍率 「スクールカウンセラー」は80%、「スクールロイヤー」は14%

スクールカウンセラーが自身の学校にいない人の65%が「スクールカウンセラーが必要だと思ったことがある」と回答、
スクールロイヤーが自身の学校にいない人では64%がスクールロイヤーの必要性を実感した経験あり

近年、臨床心理に関する専門知識を活かし、児童・生徒、保護者、教職員に対して相談・支援を行うスクールカウンセラーだけでなく、子ども同士のトラブル、いじめ、虐待、保護者からの過剰な要求、事故など、学校で発生するさまざまな問題に対し法的な側面から助言を行うスクールロイヤーといった外部人材の教育現場への導入が進められています。

全回答者(2,000名)に、職場にスクールカウンセラーやスクールロイヤーがいるか聞いたところ、【スクールカウンセラー】では「いる」の割合は79.8%、【スクールロイヤー】では14.3%でした。スクールカウンセラーの配置が一般的になっていくなか、スクールロイヤーの配置については進んでいない学校が多いようです。
勤務先の学校種別でみると、【スクールカウンセラー】は、中学校の教員では86.1%となりました。一方で、特別支援学校の教員では54.6%と、全体と比較して20ポイント以上低くなりました。また、【スクールロイヤー】は中学校の教員では18.2%となりました。

職場にスクールカウンセラーがいない人(404名)に、スクールカウンセラーが必要だと思ったことがあるか聞いたところ、「必要だと思ったことがある」は65.3%でした。
勤務先の学校種別でみると、「必要だと思ったことがある」と回答した人の割合は、小学校の教員では71.4%でした。
また、職場にスクールロイヤーがいない人(1,714名)に、スクールロイヤーが必要だと思ったことがあるか聞いたところ、「必要だと思ったことがある」は63.7%でした。
勤務先の学校種別でみると、「必要だと思ったことがある」と回答した人の割合は、小学校の教員では68.1%、中学校の教員では66.1%と、7割近くが必要性を感じていることがわかりました。

子どもたちからもらうコトバについて

児童・生徒から言われて最もうれしかったコトバ 「ありがとう」がダントツ
2位「先生が担任・担当でよかった、担任・担当になってほしい」3位「勉強が好きになった、面白く・楽しくなった」

学校生活で子どもたちからもらうコトバについて質問しました。

全回答者(2,000名)に、児童・生徒から言われて最もうれしかったコトバを聞いたところ、「ありがとう」(526名)が最も多くなりました。次いで、2位「先生が担任・担当でよかった、担任・担当になってほしい」(228名)、3位「勉強が好きになった、面白く・楽しくなった」(125名)、4位「先生のおかげです」(113名)、5位「できた、わかった」(111名)となりました。自身への感謝の言葉や児童・生徒の成長を感じられるコトバにうれしさを感じた人が多いようです。
男女別にみると、男女とも1位は「ありがとう」(男性368名、女性158名)、2位は「先生が担任・担当でよかった、担任・担当になってほしい」(男性138名、女性90名)となり、男性では3位「先生のおかげです」(75名)、女性の3位は「勉強が好きになった、面白く・楽しくなった」(55名)でした。
過去の調査結果と比較すると、初回の2022年調査以来、4年連続で「ありがとう」(2022年474名、2023年503名、2024年556名、2025年526名)が1位となっており、不動の人気のコトバとなっていることがわかりました。

最もうれしかったコトバをもらったときの状況・エピソードをみると、男女ともに1位の「ありがとう」では「問題が解けない生徒に根気強く教えた後に声をかけられた」、2位の「先生が担任・担当でよかった、担任・担当になってほしい」では「いろいろあったけれど、最後に言われて今までの苦労が吹き飛んだ」といった回答がありました。

児童・生徒から言われて最もへこんだコトバ 1位「授業がわからない・わかりにくい、下手」

児童・生徒から言われて最もへこんだ(落ち込んだ)コトバを聞いたところ、1位は「授業がわからない・わかりにくい、下手」(121名)でした。授業準備や工夫などを行っても、内容がうまく伝わらないという経験をした人も多いのではないでしょうか。次いで、2位「好きじゃない、嫌い」(74名)、3位「面白くない・つまらない」(69名)、4位「他の先生のほうがいい」(47名)、5位「うるさい、うっとうしい」(45名)となりました。
男女別にみると、男性では1位は「授業がわからない・わかりにくい、下手」(91名)で、2位は「面白くない・つまらない」(46名)、3位は「好きじゃない、嫌い」(41名)でした。女性では1位は「好きじゃない、嫌い」(33名)、2位は「授業がわからない・わかりにくい、下手」(30名)、3位は「他の先生のほうがいい」(27名)となりました。
過去の調査結果と比較すると、初回の2024年調査では1位は「説明がわかりにくい・わからない」(98名)となっており、教えた内容がわかりづらいといったコトバに落ち込むことが多いということがわかりました。

最もへこんだコトバを言われたときの状況・エピソードをみると、1位の「授業がわからない・わかりにくい、下手」では「難しいことを簡単に言いかえることができなかった」や「授業を迷いながら進めたらしっかり伝わらなかった」といった回答がありました。

子どもたちに身につけてほしいことについて

児童・生徒に身につけてほしいこと 1位「優しさ・思いやり」、20代では「コミュニケーション能力」が1位

全回答者(2,000名)に、児童・生徒に身につけてほしいと思うことを聞いたところ、「優しさ・思いやり」(57.4%)に最も多く回答が集まり、半数以上となりました。以降、「社会のルール・マナー」(49.5%)、「失敗しても立ち直る力」(48.9%)、「コミュニケーション能力」(48.4%)、「協調性」(44.6%)が続きました。

年代別にみると、20代では「コミュニケーション能力」(48.5%)が1位でした。また、60代では「失敗しても立ち直る力」(52.7%)が2位でした。

勤務先の学校種別でみると、中学校の教員では「優しさ・思いやり」が61.6%となりました。また、特別支援学校の教員では「コミュニケーション能力」(57.7%)が1位でした。

子どもに薦めたい映画・YouTubeチャンネルについて

児童・生徒に最も薦めたい映画
1位「火垂るの墓」2位「ショーシャンクの空に」3位「バック・トゥ・ザ・フューチャー」「となりのトトロ」
30代では「ハリー・ポッター」が1位

児童・生徒に最も薦めたい映画のタイトルを聞いたところ、1位「火垂るの墓」(42名)、2位「ショーシャンクの空に」(31名)、3位「『バック・トゥ・ザ・フューチャー』シリーズ」、「となりのトトロ」(いずれも27名)、5位「サウンド・オブ・ミュージック」(26名)となりました。

TOP3となった回答について、薦めたいと思う理由をみると、1位の「火垂るの墓」では「戦争の悲惨さ、命の儚さ、大切さを知ってほしい」、2位の「ショーシャンクの空に」では「誠実に生きていればいつか報われるときが来ると思えるから」、3位の「『バック・トゥ・ザ・フューチャー』シリーズ」では「未来は変えられることを教えてくれる」、「となりのトトロ」では「優しさや夢をもち続けてほしい」といった回答がありました。

年代別にみると、20代・40代・50代・60代では「火垂るの墓」がTOP3に入りました。30代では「『ハリー・ポッター』シリーズ」が1位となりました。

児童・生徒に最も薦めたいYouTubeチャンネル
1位「HikakinTV」2位「エガちゃんねる EGA-CHANNEL」
3位「両学長リベラルアーツ大学」「中田敦彦のYouTube大学 – NAKATA UNIVERSITY」

次に、児童・生徒に最も薦めたいYouTubeチャンネルを聞いたところ、1位は「HikakinTV」(11名)となり、続けて2位「エガちゃんねる EGA-CHANNEL」(9名)、3位「両学長リベラルアーツ大学」「中田敦彦のYouTube大学 – NAKATA UNIVERSITY」(いずれも8名)、5位「Kevin’s English Room / 掛山ケビ志郎」「予備校のノリで学ぶ『大学の数学・物理』」「QuizKnock」(いずれも7名)の順となりました。

TOP3となった回答について、薦めたいと思う理由をみると、1位の「HikakinTV」では「長く続ける人柄について学んでほしい」や「安心して見られるから」、2位の「エガちゃんねる EGA-CHANNEL」では「一面的に人や物を見てはならない」や「話に深みがある」、3位の「両学長リベラルアーツ大学」では「金融リテラシーを身につけてほしい」、「中田敦彦のYouTube大学 – NAKATA UNIVERSITY」では「学校では教わらない知識が身につくから」といった回答がありました。

“教員あるある”について

“教員あるある”TOP3
「夏休みがあっていいねと言われる」「児童・生徒の珍回答に笑ってしまう」「字を見ただけでどの児童・生徒かわかる」

全回答者(2,000名)に、教師をしていて経験したことがあるもの・行ったことがあるものを聞いたところ、「夏休みがあっていいねと言われる」(41.9%)が最も多くなりました。続いて、「児童・生徒の珍回答に笑ってしまう」(36.4%)、「字を見ただけでどの児童・生徒かわかる」(33.9%)、「校区では慎重に行動する」(31.0%)、「スーツでもスニーカーを履く」(30.7%)でした。また、「自分の学校と子どもの学校の行事がかぶる」(28.1%)といった、親の立場ならではの経験も“あるある”としてTOP10にランクインしました。

男女別にみると、女性では、「夏休みがあっていいねと言われる」(47.7%)、「児童・生徒の珍回答に笑ってしまう」(45.2%)、「字を見ただけでどの児童・生徒かわかる」(45.6%)、「校区では慎重に行動する」(41.0%)が4割を上回りました。

教科に対する意識・実感について

子どもの頃に好きだった教科1位 男性・女性ともに「算数・数学」
好きだった理由は? 国語「たくさんの世界観がもてたから」、算数・数学「計算の仕組みや考え方が楽しい」、
英語「国際社会の窓口と感じた」、理科「実験が好きだから」、社会「歴史が好きだった」、
保健・体育「体を動かすのが気持ちいい」、音楽「楽器を演奏することや歌うことが好きだったため」など

教員は、教科に対してどのような意識・実感をもっているのでしょうか。

全回答者(2,000名)に、子どもの頃に好きだった教科を聞いたところ、男性・女性ともに、「算数・数学」(男性311名、女性130名)が1位となりました。以降、男性では2位「社会」(249名)、3位「保健・体育」(225名)、4位「理科」(120名)、5位「英語」(62名)の順となりました。また、女性では2位「保健・体育」(98名)、3位「国語」(97名)、4位「音楽」(83名)、5位「英語」(76名)と続きました。

好きだった理由をみると、国語では「音読が好きで、物語を読んで想像することが好きだったから」や「文章を読むことが好きだから」、「たくさんの世界観がもてたから」、算数・数学では「パズルなどが好きで、同様に考えることが好きだった」や「解けた時の喜びがくせになった」、「計算の仕組みや考え方が楽しい」、英語では「英語を使ったコミュニケーションが楽しい」や「国際社会の窓口と感じた」や、「好きな歌や映画の世界につながったから」といった理由が挙げられました。
そのほか、理科では「実験が好きだから」や「身の回りの出来事に直結している」、「たくさんの発見があった」、社会では「歴史が好きだった」や「資料集や地図帳を見るのが好きだった」、「旅行好きだから」などの回答がみられました。
また、保健・体育では「体を動かすのが気持ちいい」や「たくさん遊べるから」、「運動神経が良かった」、音楽では「ピアノをやっていたので得意だったから」や「楽器を演奏することや歌うことが好きだったため」、「鑑賞の授業が面白かったから」といった回答がありました。

子どもの頃に嫌いだった教科
男性では1位「国語」2位「保健・体育」、女性では1位「保健・体育」2位「算数・数学」
嫌いだった理由は? 国語「答えが明確でないから」、算数・数学「どう役に立つかわからなかったから」、
理科「化学式など暗記することが苦手だった」、社会「興味がもてず、頭に入らなかった」、
保健体育「集団ゲームで、足を引っ張るので」、
美術・図工「絵を思うように描けなかった」、音楽「人前で歌のテストがある」など

子どもの頃に嫌いだった教科を聞いたところ、男性では1位「国語」(177名)、2位「保健・体育」(144名)、3位「算数・数学」(141名)、4位「音楽」(121名)、5位「美術・図工」(118名)となりました。
女性では1位「保健・体育」(152名)、2位「算数・数学」(137名)、3位「社会」(78名)、4位「美術・図工」(65名)、5位「理科」(63名)となりました。“子どもの頃に好きだった教科”で、男性・女性ともに1位に挙げられた「算数・数学」がTOP3に入る結果となりました。また、「音楽」や「美術・図工」といった芸術系の教科も上位にランクインする結果となりました。

嫌いだった理由をみると、国語では「人の気持ちを考えるのが苦手だった」や「答えが明確でないから」、「何を学ぶ教科だったのかが、全くわからなかった」、算数・数学では「論理的思考が苦手だから」や「どう役に立つかわからなかったから」、「早く答えを出さなければいけない教科だと思っていたから」といった回答がありました。
また、理科では「化学式など暗記することが苦手だった」や「学んで生活にどういきるかわからなかったので」、「虫が苦手だった」、社会では「興味がもてず、頭に入らなかった」や「暗記するものが多すぎて辛く感じていたから」、「同じ苗字が多く、覚えられなかった」などの理由が挙げられました。
保健・体育では「集団ゲームで、足を引っ張るので」や「無理やりやらされたから」、「運動に苦手意識があって、周りから遅れをとることが多かったので」、美術・図工では「絵を思うように描けなかった」や「絵を描く、作品を作ることが苦手だったから」、「絵を人に笑われて自信をなくした」、音楽では「人前で歌のテストがある」や「音痴で音程がとれない」、「楽譜などわからないことだらけだから」などの回答がみられました。

大人になって実は役立つということがわかった教科 男性1位「算数・数学」、女性1位「技術・家庭」
役立つシーン・役立つことがわかった場面は? 国語「気持ちを表現するには語彙が必要」、
算数・数学「考え方の訓練をするのに有効とわかった」、英語「抵抗感がなく外国の方と接する」、
社会「身の回りの見え方が変わる」、技術・家庭「すべて実生活に結びついている」など

また、子どもの頃はわからなかったが大人になって実は役立つということがわかった教科を聞いたところ、男性では1位「算数・数学」(187名)、2位「社会」(161名)、3位「国語」(160名)、4位「英語」(105名)、5位「技術・家庭」(99名)、女性では1位「技術・家庭」(127名)、2位「算数・数学」(107名)、3位「社会」(84名)、4位「国語」(66名)、5位「英語」(51名)となりました。“子どもの頃に好きだった教科”と“子どもの頃に嫌いだった教科”で男性・女性ともに9位に挙げられた「技術・家庭」が男性では5位、女性では1位と、男性・女性ともに上位にランクインする結果となりました。大人になってその実用性を感じている人が多いようです。

役立つシーン・役立つことがわかった場面をみると、国語では「コミュニケーションや、多様な考え方にであったときの心構え」や「漢字が読めないと社会生活が困難」、「気持ちを表現するには語彙が必要」、算数・数学では「いろんな考え方・視点で物事をとらえる力がつく」や「考え方の訓練をするのに有効とわかった」、「実生活でも計算で求められるものがいろいろあることに気づいた」、英語では「抵抗感がなく外国の方と接する」や「論文の解釈」、「職場に外国籍の職員がいるとき」などが挙げられました。
また、社会では「TVを見るのも出かけるのも、知識があると、より楽しめる」や「身の回りの見え方が変わる」、「旅行を含めて普段の会話で知識が必要だと実感する」、技術・家庭では「すべて実生活に結びついている」や「生活していくうえで必要」、「実際に生活してみると、家庭科で習った知識は大事だと実感する」といった回答がありました。

職業観・結婚観について

子どもの頃に就きたかった職業 男性・女性ともに3年連続で「教員」が1位に

生まれ変わったら就きたい職業 男性・女性ともに1位は「教員」
男性では2位「プロスポーツ選手」、女性では2位「公務員」

憧れの職業について質問しました。

全回答者(2,000名)に、子どもの頃に就きたかった職業を聞いたところ、男性・女性ともに1位は「教員」(男性33.7%、女性39.2%)となりました。男女ともに子どもの頃の夢を叶えた人が多いようです。以降、男性では2位「プロスポーツ選手」(20.0%)、女性では2位「保育士・幼稚園教諭」(14.2%)、3位は男女ともに「公務員(教員・警察官・消防官・自衛官除く)」(男性14.0%、女性12.8%)となりました。

過去の調査結果と比較すると、男性のTOP4は「教員」「プロスポーツ選手」「公務員(教員・警察官・消防官・自衛官除く)」「パイロット」と、2023年調査から3年連続で同様の順位となりました。また、女性ではTOP3が「教員」「保育士・幼稚園教諭」「公務員(教員・警察官・消防官・自衛官除く)」となり、2023年調査以降3年連続で同順位でした。

※2023年調査:『教員の意識に関する調査2023』(2023年7月12日発表)
 https://www.gib-life.co.jp/st/about/is_pdf/20230712.pdf
 2024年調査:『教員の意識に関する調査2024』(2024年7月12日発表)
 https://www.gib-life.co.jp/st/about/is_pdf/20240712.pdf

生まれ変わったら就きたい職業を聞いたところ、男性・女性ともに1位は「教員」(男性16.1%、女性14.2%)となり、男性では2位「プロスポーツ選手」(12.3%)、3位「大学教授・研究者」(10.2%)、女性では2位「公務員(教員・警察官・消防官・自衛官除く)」(10.5%)、3位「医師」(10.3%)でした。

過去の調査結果と比較すると、男性では「教員」が3年連続で1位(2023年14.7%、2024年18.0%、2025年16.1%)、女性では「教員」は2年連続で1位(2024年14.6%、2025年14.2%)でした。

どのような職業の人と結婚した? 女性では昨年2位の「教員」が1位に

どのような職業の人と結婚したい? 未婚男性では「医師」がTOP5入り、未婚女性では「教員」が3位に

結婚相手について質問しました。

まず、既婚者(男性1,089名、女性504名)に、どのような職業の人と結婚したか聞いたところ、男性では1位「教員」(32.1%)、2位「会社員」(27.2%)、3位「公務員(教員・警察官・消防官・自衛官除く)」(10.3%)、4位「保育士・幼稚園教諭」(5.9%)、5位「看護師」(4.8%)、女性では1位「教員」(36.1%)、2位「会社員」(31.3%)、3位「公務員(教員・警察官・消防官・自衛官除く)」(13.1%)、4位「警察官・消防官・自衛官」(2.8%)、5位「建築家・大工」(2.4%)となりました。

過去の調査結果と比較すると、女性では「教員」(2023年37.9%、2024年31.4%、2025年36.1%)は2023年、2024年と2年連続で2位でしたが、2025年調査で1位に上昇しました。

※2023年調査:『教員の意識に関する調査2023』(2023年7月12日発表)
 https://www.gib-life.co.jp/st/about/is_pdf/20230712.pdf
 2024年調査:『教員の意識に関する調査2024』(2024年7月12日発表)
 https://www.gib-life.co.jp/st/about/is_pdf/20240712.pdf

次に、未婚者(男性194名、女性213名)に、どのような職業の人と結婚したいと思うか聞いたところ、男性では1位「教員」(28.4%)、2位「公務員(教員・警察官・消防官・自衛官除く)」(26.3%)、3位「保育士・幼稚園教諭」(21.6%)、4位「看護師」(17.5%)、5位「医師」(12.9%)、女性では1位「公務員(教員・警察官・消防官・自衛官除く)」(32.4%)、2位「会社員」(26.3%)、3位「教員」(25.4%)、4位「医師」(16.9%)、5位「料理人・パティシエ」「警察官・消防官・自衛官」(いずれも12.2%)となりました。

過去の調査結果と比較すると、男性では「保育士・幼稚園教諭」が2年連続3位(2024年20.3%、2025年21.6%)に挙がりました。また、2024年調査では7位だった「医師」(2024年9.1%、2025年12.9%)は5位に上昇しました。女性では2023年、2024年調査と2年連続2位だった「教員」(2023年30.3%、2024年26.3%、2025年25.4%)が2025年調査では3位となりました。

教員・学校×有名人・ドラマ

教師として職場に入ってきてほしい有名人 男性回答・女性回答ともに1位「大谷翔平さん」

“教員”のイメージに合う有名人について質問しました。

全回答者(2,000名)に、教師として職場に入ってきてほしい有名人を聞いたところ、男性回答・女性回答ともに「大谷翔平さん」が1位となりました。理由として、「ストイックで真面目で、生徒に多大な良い影響を与えてくれそうだから」、「常に向上心をもっていて目標を達成できる努力家なので、言葉に説得力があるから」、「努力することの大切さを上手に子どもたちに伝えることができそうだから」といった回答が挙げられました。努力家でストイックなイメージから大谷翔平さんに生徒のロールモデルとなってほしいと感じている人が多いようです。以降、男性では2位「イチローさん」、3位「武田鉄矢さん」、4位「明石家さんまさん」、5位「阿部寛さん」、女性では2位「天海祐希さん」、3位「明石家さんまさん」、4位「大泉洋さん」、5位「武田鉄矢さん」となりました。

これまでに最もハマった教師ドラマ 1位は「3年B組金八先生」、20代・30代では「ごくせん」が1位

最後に、これまでに最もハマった教師ドラマについて質問しました。

全回答者(2,000名)に、これまでに最もハマった(夢中になった)教師ドラマ(教師が主人公のドラマ)のタイトルを聞いたところ、1位は「3年B組金八先生」でした。ハマった理由として、「その時代に合ったテーマを取り上げている」などの回答が挙げられました。以降、2位「ごくせん」、3位「GTO」、4位「熱中時代」、5位「教師びんびん物語」となりました。2位の「ごくせん」では「悪者を教師が成敗してスッキリするので」、3位の「GTO」では「ハチャメチャだが筋が通っている」といった回答が理由として挙げられました。
年代別にみると、20代と30代では「ごくせん」、40代以上では「3年B組金八先生」が1位となりました。
また、印象に残っている主人公のセリフでは、1位の「3年B組金八先生」の「ミカンや機械を作っているんじゃないんです。人間を作っているんです」などの不良生徒を腐ったミカンと例えられたことに反論したシーンのセリフが多く挙げられました。そのほか、2位の「ごくせん」では、「私? 私はそいつらの担任の先生だ」、3位の「GTO」では、「いいじゃねぇかよ、お前はお前で」などが挙げられました。

調査概要

調査タイトル:教員の意識に関する調査2025
調査対象:ネットエイジアリサーチのインターネットモニター会員を母集団とする20歳~69歳の教員(小学校・中学校・高等学校・特別支援学校)
調査期間:2025年5月26日~6月2日
調査方法:インターネット調査
調査地域:全国
有効回答数:2,000名
調査協力会社:ネットエイジア株式会社

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